歯ぎしりや食いしばりによる顎のダメージと歯科で行うマウスピース対策|ファミリー歯科美濃加茂おとなこども矯正|美濃加茂市の歯医者

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歯ぎしりや食いしばりによる顎のダメージと歯科で行うマウスピース対策

歯ぎしりや食いしばりによる顎のダメージと歯科で行うマウスピース対策

歯ぎしりや食いしばりから歯と顎を守るために知っておきたいこと


歯ぎしりや食いしばりによる顎のだるさや歯のすり減りは、日中のかみしめを意識して減らすことに加え、歯科で作るマウスピースで夜間にかかる力を分散することで和らげられる場合があります。ただし、マウスピースの効果は形や素材によって差があるとされています1。この記事では、顎に力がかかる仕組みと見逃しやすいサイン、市販品との違いや手入れの方法、相談前に整理しておきたい項目をまとめました。


この記事の要点まとめ


  • 歯ぎしりや食いしばりは顎のだるさや歯のすり減りにつながる場合があり、症状や続く期間を振り返ることが受診相談の手がかりになります。
  • 歯科で作るマウスピースは歯や顎にかかる力を分散する目的で用いられ、歯ぎしり自体を止めるものではなく、調整や経過観察が必要です。
  • 日中は上下の歯を離す意識を持ち、装置は洗浄・保管を続けましょう。急な開口困難や強い腫れ・痛みがあれば早めに歯科へ相談してください。

歯ぎしり・食いしばりが顎にダメージを与える仕組みと、見逃しやすいサイン

歯ぎしり・食いしばりが顎にダメージを与える仕組みと、見逃しやすいサイン

無意識のうちに歯を強く接触させる習慣はブラキシズムと呼ばれ、時間帯や動きによって歯や顎への負担のかかり方が異なります。まずはご自身の症状がどの動きに近いのかを振り返り、歯科へ相談する目安を整理していきましょう。


寝ている間の歯ぎしりと日中のかみしめは、顎への負担のかかり方が違う


夜間の歯ぎしりには、歯を強くこすり合わせる動き(グラインディング)や、カチカチと鳴らす動き(タッピング)があります。これらと、日中に音を立てずグッと力を込める食いしばり(クレンチング)や、上下の歯を軽く触れさせ続けるTCH(歯列接触癖)では、筋肉や関節への響き方が違います。


子どもの歯ぎしりは、レム睡眠に向かって眠りが浅くなり、交感神経の働きが高まる間に集中して起こることがわかっています2。睡眠中の動きは自分の意思で止めにくい性質があります。夜間の歯ぎしりに日中のかみしめまで重なると、顎の筋肉が休まる時間がほとんどなくなってしまいます。


朝の顎のだるさや硬いものをかむと疲れる感覚は、咬筋と顎関節の疲れから起こることがある


起床時に顎が重だるい、あるいは朝食で硬いものをかむとすぐに疲れる場合、頬にある咬筋(こうきん:顎を動かす筋肉)やこめかみの筋肉が夜の間に緊張し続け、筋肉痛のような状態になっていることが考えられます。さらに顎関節にも強い圧力が繰り返しかかるため、ブラキシズムと顎関節の不調(顎関節症)には関連があるとされています。ただし、歯ぎしりや食いしばりがある方全員が顎関節症になるわけではありません。


顎の疲れ以外にも、歯の先端が平らにすり減る、冷たいものがしみる知覚過敏が起きる、詰め物や被せ物が外れやすくなるといった変化が現れることがあります。筋肉の緊張が周囲へ広がり、頭痛や肩こりとして自覚されるケースも珍しくありません。


自分で振り返れるサインと、歯科へ相談したい目安・急いで受診したい症状


ご自身で気づきやすいサインと受診の目安は、症状の程度によって大きく二つに分かれます。


  • 日常の中で振り返れるサイン:ご家族からの歯ぎしりの指摘、起床時の顎のだるさ、前歯や奥歯の先端のすり減り、頬の内側や舌の縁についた波状の歯型、エラ周辺の張り
  • 通常の歯科受診で相談したい目安:顎のだるさが数週間続く、あごが開きづらい・開けるとカクカク音がする、食事のときにかむと痛む3
  • 早めに受診したい症状:急に口がほとんど開かなくなった、顔の腫れや発熱を伴う、歯ぐきの腫れや歯の強い痛みがある

口が急に開けにくくなったときや、強い腫れ・痛みがあるときは、歯ぎしりだけが原因とは限りません。歯の細菌感染や関節の強い炎症などがかくれていることもあるため、がまんせず早めに歯科や口腔外科へ相談してください。


画面作業中のかみしめを減らすために、日中できる工夫


日中のかみしめを減らすには、リラックスしているときの上下の歯は本来わずかに離れていると知ることが第一歩になります。画面作業に集中すると無意識にかみしめやすいため、モニターの端や手帳に小さな目印を貼り、目に入ったら肩と顎の力を抜いて深呼吸する習慣をつけてみてください。


画面をのぞき込む前かがみの姿勢も奥歯が当たりやすくなる一因ですし、舌を歯の裏に強く押し当てる癖(舌圧)が顎周りの緊張につながっていることもあります。また、ストレスが影響することもあります。いびきや睡眠時無呼吸が気になる場合、あるいは服用中のお薬がある場合は受診時に伝えておくと診察の手がかりになります。


ポイント

日中は目印を使って歯を離す意識を持ち、無意識に起こる夜間の負担はマウスピースで受け止めるように役割を分けて考えることが大切です。


歯科で作るマウスピースの役割と限界、市販品で続かなかった人が知っておきたいこと


夜間の歯ぎしりから歯や顎を守る方法として、歯科医院で作製するマウスピース(ナイトガード・オクルーザルスプリント)があります。事前にその役割と限界を知っておくと、作製後に納得して使い続けやすくなります。


マウスピースは歯ぎしりを止める装置ではなく、歯と顎にかかる力を受け止める装置


マウスピースは装着すれば歯ぎしりそのものがなくなる装置ではなく、歯のすり減りや欠けを抑え、かむ力を分散させて顎の筋肉や関節への負担を和らげることを目的とした装置です14。効果の現れ方には個人差があります。


型取りから作製までは1〜2週間程度かかります。その後も調整のための経過観察が必要で、間隔は一般的には数か月ごとが目安ですが、症状によって変わります。使い始めには、歯の締めつけ感や顎の違和感が出る場合があります。


また、夜間に装着していても日中のかみしめまでは防げないため、先ほど触れた日中の意識づけとあわせて取り組むことが大切です。


マウスピースとセルフケアを続けても症状が和らがないときは、かみ合わせや生活習慣を見直す方法があります。筋肉の緊張をゆるめるボツリヌス注射を、自由診療(公的医療保険が適用されない診療)として歯科医師と相談する選択肢もあります。


ただし、日本では歯ぎしりや食いしばりへの注射は承認された使い方に含まれておらず、適応外の使い方になります。効果は一時的で、承認された病気でも数か月ほどで薄れるため、くり返し注射が必要になるとされています。注射したところの内出血や腫れ、痛み、近くの筋肉の痛みやこわばり、ひきつる感じ、熱っぽさ、赤みなどが出ることがあります。


まれに、薬の作用が注射したところから広がり、体の力が抜ける感じや飲み込みにくさ、息のしにくさが出ることもあります。こうした症状があれば、すぐに医療機関へ連絡してください。また、適応外の使い方で健康被害が出ても、医薬品副作用被害救済制度の対象にならないことがあります。


厚みが気になって使わなくなった市販品と、歯型から作るマウスピースの違い


市販のマウスピースで挫折した方でも、歯型から作る装置なら違和感を抑えられる可能性があります。


項目市販のマウスピース歯科で作るマウスピース
合わせ方お湯で温めて自分で歯に押し当てる歯型をとり模型上で精密に作製する
厚み・装着感厚みが出やすく、外れやすいことがある歯並びに沿って作るため、外れにくく装着感を調整しやすい
かみ合わせ調整自分で高さを均一にするのは難しい歯科医師が当たり方を細かく調整する

市販品は一部の歯だけが強く当たったり顎の位置が不自然になったりして、かえって顎が疲れる原因になることがあります。歯科では症状に合わせて硬い樹脂や柔らかい素材など複数の種類から選び、全体の歯がバランスよく当たるように仕上げていきます4。市販品が合わなかった経験も、受診時に遠慮なくお伝えください。


作製後の調整と毎日の洗浄・保管で、毎晩使い続けられる状態を保つ


歯型に合わせて作ったマウスピースでも、使い始めの数日は歯が締めつけられる感覚や唾液が増える感覚、朝の顎の違和感が出ることがあります。これらは表面をほんの少し削る調整で軽くなる場合が多いため、我慢して使わなくなる前に相談してください。調整の回数や通院の間隔は、すり減りの進み方や症状によって変わります。


毎晩気持ちよく使うための手入れは、外したあとに流水と指、またはやわらかい歯ブラシでやさしく洗うのが基本です。熱湯をかけると変形し、研磨剤入りの歯みがき粉を使うと細かい傷がついて細菌が繁殖しやすくなるため避けてください。洗ったあとは水気を切って風通しのよい専用ケースで保管し、穴があいたり割れたりしたときは作り直しを検討します。


美濃加茂市で相談する前に整理したい症状と、保険適用・費用で確認したいこと


受診前に「いつから朝のだるさがあるか」「家族から歯ぎしりを指摘されたか」「硬いものをかむと疲れるか」「市販品を使ったことがあるか」を簡単にメモしておくと、診察がスムーズに進みます。歯科医院では歯のすり減り具合や顎の筋肉の張り、口の開き方を確認し、必要に応じて画像検査を行います。当院でも口腔外科で扱う疾患の一つとして、口を開けたときに顎から音がする場合などの顎関節症の相談に対応しています。一般的には、必要に応じて歯科用CTなどで骨や関節の状態を確認することがあります。


歯ぎしりや顎関節症のためのマウスピースづくりは、公的医療保険が使えることが多いものの、選ぶ素材や目的によっては自由診療になる場合もあります。はじめの検査から作るまで、その後の調整や作り直しにどのくらいの費用と通院の回数がかかるかは、前もって医院へたずねておくと見通しが立てやすくなります。


当院は美濃太田駅すぐです。歯科医師へ直接切り出しにくい費用や通院ペースの気がかりも、専用のカウンセリングルームでTC(トリートメントコーディネーター)が間に入って伺えるようにしており、診療室も完全個室をご用意しています。器具の高圧蒸気滅菌器による処理や使い捨て製品の活用など衛生管理にも取り組み、医院の空気感も柔らかいものになるよう努めていますので、朝の顎のだるさが続くときは一度ご相談ください。


ポイント

マウスピースは作って終わりではなく、違和感を調整しながら日中の意識づけとあわせて使うことで、歯と顎を守る助けになります。


よくある質問


Q. 食いしばりと歯ぎしりの違いは何ですか?


A. 一般的に、上下の歯をギリギリとこすり合わせたりカチカチと鳴らしたりして音が出る動きを「歯ぎしり」、音を立てずにグッと強い力でかみしめ続ける状態を「食いしばり」と呼びます。歯ぎしりは睡眠中に無意識に起こることが多く、食いしばりは睡眠中だけでなく日中の仕事や家事に集中しているときにも起こりやすいのが特徴です。


Q. 顎の筋肉が発達しすぎるとどうなりますか?


A. 食いしばりや歯ぎしりによって頬の筋肉(咬筋)が過度に使われ続けると、筋肉が厚く硬くなり、エラが張ったように見えることがあります。見た目だけでなく、筋肉の疲労から朝の顎のだるさや痛み、頭痛、肩こりにつながったり、強い力で歯がすり減ったりする原因にもなります。


Q. 歯ぎしりが毎日続くとどうなりますか?


A. 毎日のように強い力がかかり続けると、歯の表面のエナメル質がすり減って冷たいものがしみる知覚過敏が起きたり、詰め物が外れたり、歯の根元に細かいひびが入ったりすることがあります。また、顎関節や筋肉に負担が蓄積し、口が開けづらい、かむと顎が痛いといった顎関節の不調につながる可能性も高まります3。


Q. 急に口が開かなくなったときの対処法はありますか?


A. 無理にこじ開けようとすると関節や筋肉を痛めることがあるため、まずは安静にして硬い食事を避けてください。痛みが強い場合は濡れタオルなどで頬を軽く冷やし、早めに歯科や口腔外科を受診して原因を確認することをおすすめします。


参考文献


1. Assiri HA, Almuawi LF, Asiri BA et al. Bruxism treatment outcomes: A systematic review and meta-analysis. Medicine. 2025. PMID: 41366915 / DOI: 10.1097/MD.0000000000046247

2. 子どもの歯ぎしりが発生する眠りのしくみを解明 – ResOU https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2021/20210705_1

3. Mortazavi N, Tabatabaei AH, Mohammadi M et al. Is bruxism associated with temporomandibular joint disorders? A systematic review and meta-analysis. Evidence-based dentistry. 2023. PMID: 37474733 / DOI: 10.1038/s41432-023-00911-6

4. Ainoosah S, Farghal AE, Alzemei MS et al. Comparative analysis of different types of occlusal splints for the management of sleep bruxism: a systematic review. BMC oral health. 2024. PMID: 38182999 / DOI: 10.1186/s12903-023-03782-6


渡辺 健人

歯科医師


ファミリー歯科美濃加茂おとなこども矯正

院長

渡辺 健人

▶ 監修者プロフィール

経歴
H18年 愛知学院大学卒業
H19年 愛知学院大学にて臨床研修位課程終了
H19年〜H21年 津島市ウエダ歯科矯正歯科にて勤務
H21年 ファミリー歯科勤務
R5年 ファミリー歯科美濃加茂おとなこども矯正にリニューアル
資格・所属学会
日本臨床歯周病学会所属
日本口腔インプラント学会所属
JIADSペリオコース
JIADSエンドコース
JIADS補綴コース
JIADSペリオインプラントアドバンスコース
生田セミナー
PGI咬合・顎関節症コース
オステムインプラントマスターコース